まだ若いのに髪が薄くなってきた、頭頂部や生え際の薄毛が気になるという「若ハゲ」を気にしている方に、若ハゲの基準はどこからか、特徴や前兆を含めて、薄毛の原因を解説しています。
若いのに髪が薄い、もしかしたら若ハゲかも?と思った際に基準となるのは、若いのに以前よりもあきらかに毛髪が薄くなったことが分かるということです。
若ハゲは早ければ高校生くらいから薄毛になる人もおり、これからおしゃれを楽しむ世代としては深刻な問題です。
では、具体的にどのような状態が若ハゲというのか、特徴や前兆を見てみましょう
若はげの前兆と見られる症状のひとつに、抜け毛の増加があげられます。
通常の毛髪でも1日100本程度は抜けると言われていますが、それ以上の抜け毛を実感している場合は若ハゲが進行している可能性があります。
排水溝に溜まる毛髪や枕に付いている毛髪、床に落ちている毛髪などの量がいつもより極端に増えたと実感している場合は、若ハゲの前兆と疑ってもよいでしょう。
以前よりも細い毛や短い毛が増えた場合には、若ハゲが進行している特徴とも言えます。
細い毛や短い毛が増えると髪にハリやコシがなくなり、毛の立ち上がりが弱くなります。ヘアセットを必ずしている人であれば、以前よりもヘアセットがしづらいと感じるでしょう。
毛髪が細くなった、短い毛が増えたと感じる場合には、若ハゲが進行している前兆ともいえます。
生え際や前髪が以前よりも薄くなった、おでこが広くなったと感じる場合には、若ハゲが進行している可能性が疑われます。
生え際の薄毛は正面から見てアルファベットの「M」に見えることで「M字はげ」とも呼ばれていますが、生え際の産毛が少なくなっている、剃り込みを入れたように後退している場合は注意が必要です。
生まれつきM字の方もなかにはいますが、あきらかに進行しているのが分かる場合には放っておくとM字からU字へと進行する可能性もあります。
つむじや頭頂部は、背後から見たときに他人から目立つ部分であり、家族や友人などから指摘されて若ハゲに気づくケースが多いです。
つむじ部分の毛髪は通常渦を巻いたように流れていますが、若ハゲになるとつむじ部分の毛髪が細くなり渦を巻かずに直線に流れるようになる特徴があります。
つむじや頭頂部の薄毛は「O字ハゲ」とも呼ばれ、重度になると頭皮の色が茶褐色になり、若ハゲを進行させてしまう恐れがあります。
若ハゲと呼ばれる年代は、10代20代で薄毛になっている場合には確実に当てはまりますが、30代になると若ハゲに当てはまるかは年齢のみならず見た目も関わってくるようです。
見た目が若い30代であれば若ハゲになるようですが、年相応または老けて見えている場合は若ハゲとは認識されにくいようです。
高校生や大学生の10代、20代の薄毛は若ハゲと言えますが、30代の若ハゲはその人の見た目から周囲の認識で判断されるためやや曖昧になります。
ではなぜ、10代や20代、30代の若い世代でも若ハゲになってしまうのか、原因を確認してみましょう。
若ハゲの原因の1つに男性ホルモンが影響して起こる「AGA(男性型脱毛症)」が考えられ、10代や20代、30代のAGAの場合には若年性脱毛症とも呼ばれています。
AGA(男性型脱毛症)は男性ホルモンである「テストステロン」と酵素の一種「5αリダクターゼ」が結びつき「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変換された後に、さらに男性ホルモンの受容体と結合し、抜け毛の因子となる「TGF-β」が増加することで薄毛を引き起こすと言われています。
「5αリダクターゼ」には「Ⅰ型」と「Ⅱ型」があり、「Ⅰ型」は全身のほどんどの毛乳頭や皮脂腺に多く分布し頭部では側頭部と後頭部に存在、「Ⅱ型」は頭皮やワキ、ヒゲ、陰部などの毛乳頭細胞に分布し頭部では生え際や前頭部、つむじ周辺に多く存在しています。
5αリダクターゼは誰にでも存在するものではありますが、活性化するほど原因物質のDHT(ジヒドロテストステロン)が発生しやすくなります。
AGAの発症は5αリダクターゼの働きによって左右されることが多いため、この働きを抑える必要があります。
AGA(男性型脱毛症)は進行性の疾患となり、放置してしまうと抜け毛や薄毛が進行する可能性が高いです。
特に若い世代でAGAを発症してしまうと40代で発症した場合を比べても、進行スピードが早いとも言われているため、早めの対策・治療が必要になります。
若ハゲの原因には前述しているAGAのほかに、普段の食生活や睡眠、ストレスなどの生活習慣が関係しているとも言われています。
毛髪は食品から得られる栄養によって成長しますが、脂質が多かったり栄養が偏っている状態だと丈夫な毛髪が育ちにくくなっていまいます。
睡眠不足がある場合には成長ホルモンの分泌を減少させ、髪の成長に関わる成長因子(IGF-1)も減少してしまいます。
またストレスも若ハゲの原因となります。慢性的なストレスは自律神経を乱れさせ血管が収縮することで、毛細血管から必要な栄養が運ばれずに抜け毛や薄毛に繋がります。
パーマやカラー、紫外線などの外部からの受ける刺激も、頭皮環境を悪化させ抜け毛や薄毛を引き起こし、若ハゲの原因に繋がります。
これらは普段何気なく生活しているため気付きにくく、さらにこれらが重複している場合もあります。いずれも抜け毛や薄毛になる原因に思い当たる点がある場合には、生活習慣の改善を行うことが大切です。
編集部から一言!
若ハゲの原因は様々ですが、日本人の1/3がAGA(男性型脱毛症)が原因の薄毛とも言われ早い人では10代後半頃に発症するケースもあるようです。
しかしAGAの初期症状は生活習慣などが原因の薄毛と見分けがつかないことがほとんどで、さらに進行性の疾患のため放っておくと若ハゲがどんどん進んでしまいます。
育毛剤などで対応する方も多くいますが、育毛剤は今生えている毛を育てる効果はありますが、抜け毛を予防したり、髪を生やす効果は期待できません。AGAは進行性の疾患のため早めの治療を検討することをおすすめします。
若ハゲが進行性のAGA(男性型脱毛症)だった場合で治療を行う際には、何科を受診すればよいのか、また費用の支払いは保険適用になるのか、治療を始める前に疑問に思う点を解説します。
若ハゲの治療を検討する際に、病院やクリニックでは何科を受診すればよいのか悩む方も多いと思いますが、毛髪や頭皮は医学的に「皮膚」に分類されているため、皮膚科を受診するとよいでしょう。
現在では皮膚科にかかわらず内科や形成外科、美容皮膚科などでもAGA治療に対応し、さらにAGA治療を専門に行うクリニックもあります。
AGA治療を行う病院やクリニックは以前に比べて増えていますが、すべての病院・クリニックで対応しているわけではないので、AGA治療に対応しているかを事前に確認しておくとよいでしょう。
若ハゲの治療は基本的に、薄毛は生命に関わる疾患ではないため、保険証が適用されない全額自己負担の自費診療となります。
また、年度末に税務署に申請を行う医療費控除の対象からも外れているため、若ハゲの治療にかかった費用は医療費控除に含めないよう注意してください。
治療にかかる費用はクリニックや病院の各々で料金を設定できるため、治療費用はそれぞれで異なります。
若ハゲの治療は保険診療と比べても費用が高めなので、予算と比べて費用に無理がないかもチェックしておきましょう。